仮想と物理とエトセトラ

xRや物理とかごった煮の備忘録的技術ブログ

PCにHoloLens2の映像を投影する(Miracast)

今回は小技的な手法をメモっておきます。
HoloLens2では、Device PortalのMixed Reality Captureでの映像共有のほかにMiracastでの映像共有が可能です。
最近のWi-Fi搭載のWindows PCでは、外部からの映像をPCで受信する「このPCへのプロジェクション」機能が有効です。
この機能ではWi-Fi機能を使用していますが、Wi-Fiルータへの接続は必要ないため外出先でのデモやほかの人との情報共有等に最適です。
また、後述しますが遅延も少ないので、オンラインミーティング等での画面共有でも使用できます。

docs.microsoft.com

「このPCへのプロジェクション」機能を用いることで、HoloLens2からの映像をPC側で表示することが簡単に実施できます。

準備

PC側の準備

まずは、PC側で「このPCへのプロジェクション」機能を有効にします。
f:id:napo909:20220206145020p:plain
Windowsの「設定」から「システム」を選択します。

f:id:napo909:20220206145911p:plain 「システム」メニューから「このPCへのプロジェクション」を選択します。
最初は各項目がグレーアウトしていると思います。
PCにオプション機能を追加する必要があるので、「オプション機能」をクリックします。

f:id:napo909:20220206150033p:plain
「オプション機能」ウィンドウが表示されたら「機能の追加」ボタンを押します。

f:id:napo909:20220206150150p:plain 「オプションを追加する」の検索窓に「ワイヤレス ディスプレイ」を入力するとプロジェクション機能に必要な機能が見つかります。
「ワイヤレス ディスプレイ」にチェックを入れ「インストール」ボタンを押します。

f:id:napo909:20220206150354p:plain しばらく待つとインストールが完了します。

f:id:napo909:20220206150903p:plain 「このPCへのプロジェクション」の設定に戻るとグレーアウトしていた項目が設定できるようになります。
一番上の項目を「セキュリティで保護されたネットワーク上のどこでも利用可能」か、「どこでも使える」に設定すればHoloLens2からの接続を受け入れることができるようになります。
f:id:napo909:20220206151034p:plain 最後に、「このPCへのプロジェクション」の設定画面上部の「このPCへのプロジェクション用の接続アプリを起動します」を選択します。
すると、「接続」ウィンドウが開き、接続待ち状態にできます。

HoloLens2側の準備

HoloLens2側で接続準備をします。

f:id:napo909:20220206152152j:plain 手首に表示されるボタンを押します。
表示されるホーム画面の右下のボタンを押下します。

f:id:napo909:20220206152808j:plain ワイヤレスディスプレイとして、接続先のPC名が表示されるのでタップして選択します。
これでPCへ画面送信が開始されます。

動作確認

PC側、HoloLens2側での準備を終えるとPCの画面にHoloLens2で閲覧している内容を表示できます。
f:id:napo909:20220206152934p:plain Device PortalのMixed Reality Captureと比べると少ない遅延で映像を共有することができます。
それぞれの端末同士のWi-Fi接続状況にもよりますが、あまり途切れることもなく快適に共有できます。

f:id:napo909:20220206153214j:plain HoloLens2側で接続中はホーム画面右下のボタンの表示が変わります。
映像共有をやめる場合は再度ボタンを押します。

これで手軽にHoloLens2中で閲覧している内容を、外から確認できました。